ねこぽぽの投稿作品一覧
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繋いだ手を離さないと囁いた人は
ある日虚しいと背を向け去っていった
空っぽの手のひらを握って開いて
冷えていく温度を感じていた
思えば小さな子供の頃から
背中は遠くなるのを見守るものだった
抗うでもなく受け入れて
ただ小さくなる背中に手を振った
さよならさよならさよなら
縋り着いて...空っぽペールブルー
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見えない刃を恐れるあまり
敵(かたき)を自分で作りあげ
先に刃を振り下ろし
涙見せて被害者気取る
傷つけてもいい人間を
無意識に選んでない?
理由も知らぬその人は
傷口押さえ泣いてる
そうして全てを切り捨てて
後から後悔するんでしょ...卑怯者
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周囲の顔色伺いすぎて
余計な失敗引き起こす
苛立つ上司 嘲笑(わら)う同僚
顔青ざめて胃が痛む
失敗した夜は頭抱えて身悶える
切り替えが大事だと聞くけれど
それが何より難しく
今日も眠れぬ夜を過ごすよ
胃薬は夜の友達
世の中で一番僕に優しい...胃薬は夜の友達
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人よりできがよくないと
愛嬌ばかり振り抜いて
笑顔を欠かした瞬間に
あっという間に愛想つかされ
私という人間は一体何でできているのか
私という人間は一体何をもたらせるのか
未来に関わらない人に
大事な明日の行方預けて
反省会を開催します
言い訳ばかりの自らと...ひとり反省会
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無慈悲な告白のキャンセルききますか
ああはい、ききませんか
お似合いすぎるふたつの影は
手を取り合って運命みたいです
その日は朝からなんか
嫌な予感がしていた
お気に入りのマグカップ
小さなヒビが入ってる
占いは最下位で
ラッキーアイテム特になし...この恋キャンセルできますか
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かき回した悩ましい嘘 僕の孤独をかき鳴らす
黒色をした言葉たちが 外へこぼれて
双子のようにもう一人の僕が生まれて様子窺い
笑っているよ
錆びて傷んで腐った心は機関銃
誰彼かまわず撃ち抜いてく
血がにじんだ唇を噛んで後ずさり逃げていく
責任も取れずに
書きもらしていく善意たち 深く潜んで死んでいく
...心は冷たい機関銃
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風が差し込む屋上前の階段上 ふたり座って
色んな話をしたよね
なんでもない日々が
太陽より眩しかった
そんな日常は繰り返されるのだと
傲慢にも思い込んだ
気持ちを切り刻むように
真剣な目で君が言うよ
ねぇ聞いて
君がする告白の練習を...君の告白
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全ては約束されたはずだった
穏やかな日々の中
僕の五感はあの子を感じて
幸せを世界に刻むのだと
この腕は君を抱きしめるために
いっぱいに伸ばしたのに
砂をかくように 全てが零れ落ち
そして僕の両腕は感覚を失った
平穏よお前は代償に何を願う
愛するものの姿が世界に響くなら...代替え互換
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失うことは砂のよう
さらりとすりぬける
どれだけあがいてみても
それは形を変えゆく
今まで歩んだ跡とか
考慮なんてしてくれず
ただ真っ逆さまに落ちるだけ
手のひらの傷跡ごと握りしめて
僕はここまでなのか
もうこれ以上いかないのか...Wherever
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受け取って 終わりの初め
急に酸素が薄くなった 空の上みたい
息継ぎができる場所なんて どこかあるかな
どっか無理してた 群れの中
逆向きに飛ぶ 一人で
こんな退屈な世界
変えようとして羽ばたくけれど
まるで勝つことができないでいる
雨に汚れ濁った蝋細工の羽
ね、とっとっとって翼をとって...ね、
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不器用な桜が 一つだけ花開いてる
待ちわびてた僕と同じで 早い目覚め
くすぐるような微風吹いて 花びら空に舞う
花占いしようか 表と裏で全部選んで○
春が囁く音はcolorful
ほら蝶々が桜にkissをする
はばたく風は 新たなchoice
僕の手に運んでくる
おろしたてのスーツ 背中をまっすぐに...Colorful new world
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誰でもご存じでいる 合言葉とか
誰にも教わってきてないし
霞のような息して 忍んでいても
不意を打つ問いと表舞台
隙は見せられない
そんな臆病を生きる
半ば虚ろの笑み
声には分厚い布を
ほら本音を見せたならば
他人に汚されていく根っこ...転落要注意
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青い顔した満月が音もなく世界睨む夜
薄暗がりの野良猫のようにうっそり歩いていた
飛び出した背中引き留められずに
行く場もないままでただ彷徨っていた
おいでおいで こちらの世界なら
悲しみなんて届かない
代わる代わる 手を伸ばした影は
君を引きづる 影法師に眠れ
あーららこーらら黒猫揃って円を描いて踊...影法師■
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積み上げた計画はおじゃんで
伸びきった爪を噛んだ
間違って鍵開けた窓で
エラーが続いている
ひとりぶんに見合った
才能ってやつが
僕にはなかったんだ
それですませられるわけがないだろ
声にならないlongsout!
どこだかで沈殿している...凡庸遺伝子(コモンジーン)
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転がった黒い繭
曲がりくねった走馬灯
幼い日失敗は
他人事と余所見していた
ひとつだけ欲してた
ひとりだけの特注を
無垢なぶん正解は
自分の首を絞めていく
一流品になれずに
弦のないギターを抱いた...自己葬送
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銀の毛並みの珍しいライオン
サーカスで飼われてた
鞭を振り躾けるパートナーに
それはそれはよく懐いていた
ある日パートナーは恋をした
寂しげな美しい踊り子に
だけど踊り子が気を許すのは
サーカスの中ではライオンだけ
火のついた激情の導火線
身にあった同情の導火線...火の輪くぐり
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甘い毒薬舌を這わせたらinMe
心臓に至るまでにあと何秒だ
わがままな恋の本音取り調べ開始
不出来なまま摘み取るなら痛くなるわ
正気正体確認しては左脳が焦り出す
這わせる指を不意に拒んで笑った
昨日の夜はさぞ楽しんだことでしょう
不満激情煮詰められてる右脳が泣き叫ぶ
ダバラバkissよりもかじり絡め...光速ハイキック
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爪痕くいこむくらいに
妬んだ知らぬ人
手のひらを叩きつけては
よこせと叫んでた
血を吐く位に求めていたのか
ほんとのところはよくわからない
同じ位にがんばった人が
同じ位のがんばりで上にいく
指先鍵盤叩いて
泣き散らかす我武者羅に...嫉妬
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オルゴール逆回転
太陽は青く染まって
始まった不思議パレード
木馬が走るよ
お迎え役はボク、パペット
首を回し歓迎さ
いらっしゃいませ夢の中へ
取り合えずココア飲む?
顔上げて夢くらい
僕たちにねぇ 笑って...手招きする世界
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捻じくれた街 人は流れ迷わされている
進化は止まり歩くことも忘れかけはじめ
涙流したAIが起爆ボタンを押す前に
誰かよ世界うち変えてくれ
隕鉄はピアノを掻き鳴らし
とめどない世界に音楽を
恒星は踊って歌うたい
何気ない毎日明るく照らしてる
鬱屈してる時代どこか捌け口を望み
強者の振りの弱者いるか探し...惑星ヒーリングロッカー
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地球に掃除機かけてしまおうぜ
どうせ世の中ムカつくことばかり
一風呂浴びたい気分
ちょっとはさっぱりするってもんでしょ
だけどどこかの誰かが善意を叫ぶよ
諦めるのはまだ早い
それが僕の脳裏に木霊して
nononono...
青いノイズ 僕を諫める
inspireはhollow...青いノイズ
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雨音歌う気怠げなメロディを
子守唄のように眠りに誘(いざな)うよ
何だか物憂い日曜の朝
傘伝う雨がそれを加速する
難解ななぞなぞ解いてる時みたい
頭が何だかぐるぐるとしちゃう
頬杖ついた人魚姫たちも
恋を果たせず空を眺める
黒い海原晴れるのはいつ
それまでゆっくりお休みしようかな...居眠り雨雲■
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突然のキスに心がざわめいた
予想で考えた何百倍も上
そんなに真顔で 私を見ないでよ
まだ落ち着かないの心臓の音
頬を寄せて宥めてるように
擦りつける鼻が憎らしいのよ
花のように優しいキスをして
夏のような眼差しで見ないで
もう少しまってダーリン
両の手のひらを縫い留めているのは...もう少し待ってダーリン
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あなたは前だけを見ている
足元をきにかけないで
狼に似ている瞳で
誇り高く遠くを見つめて
あなたは花を踏みつけても
そこで止まらずに前に進んだ
その足を私は憎んだ
振り返らないことを憎んだ
花と狼
生き抜くままに生きていけ...狼と花
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ひらりふらり舞い歩く君は
まるでアゲハ蝶のよう
黒髪風にたなびかせ
躊躇いもなく空を切り裂いて
ついつい君を追う視線
シャッターを切るみたいに
吸い寄せられてく 君の方へ
君色図鑑
わからないことばかりで 無常
時には痛みを堪えて 集める頁...君色図鑑
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夜を見下ろせば暗闇に呑まれ
訳のない恐怖にかられて
カーテンで窓塞いだ
誰一人さえいないような 夜に立ち尽くし
たったひとつの言葉があればいい
たったひとつの気配があればいい
だけど澄んだ空は音のない音を奏でる
sing a song heart
心を奏でて
sing a song heart...sing a song heart
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街によくある見えない壁
手を伸ばせば通り抜けるのに
なぜか向こうへ歩いてゆけない 不思議
裏を通り抜けその後から
さっきの道のことを考える
俺はあっちを歩いて行きたかったのに
未知の道も道でしかない
不可侵をすり抜けて進め
壁よ俺を避けていけ
声が聞こえてるなら...不可侵の壁を壊せ♢
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なんだかしあわせ
なんだかしあわせ
息してるだけで なんだかしあわせ
なんだかしあわせ
なんだかしあわせ
歩けてるだけで なんだかしあわせ
あなたもあの子も 馬鹿だよというけど
笑っているけど
涙なんてながしたくない
なんか喉がかわきそうでしょ...しあわせうきぐも
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君はいつも酷薄な目をしている
そう誰かが言っていて
そんなもんかと僕も思った
瞳の奥に思いも馳せず
あの子に飾った一輪の花
行き場のない髪飾りみたい
いつも孤独に咲いている
あの子みたいに
泣き叫んだのは君だった
酷薄な目を潤ませて...酷薄
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満月ひっくり返してにやりと笑うよ
なんて残酷なことをしてしまったんだろう
道行くカップル見つけては冬の息吹きかけて
関係はひえひえ ふふふ 恐ろしい技でしょ
え?長い尻尾が見えてる?
わわわ引っ張ったらだめなんだよ
パパとママにいいつけるぞ!
イタズラ☆マジカル さあさくらうといいよ!
チクチクする...black devil