タグ:亞北ネル
369件
――――――――――#10
KASANETETO――――――――――もえあがれほのお このてにやどれ そしてつばさとなって やけあがれ わたしのせなかから ひろがれ
YOWANEHAKU――――――――――かがやけきせきのことばよ てんけいはわれにあり あるべきところにあるべきものよあれ ひかり...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#10
九十九折坂の狐
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――#9
だが、どこから、誰が来る?
グレートコードの影響で思考が鈍くなったテトは、苛立ち紛れに雑に頭を掻く。
Fool ON NowHere、ルーラーが『愚者』のグレートコード。攻撃力は高めで白兵戦に向くがテトとの相...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#9
九十九折坂の狐
――――――――――#8
重音テトは亞北ネル達のショートエコーを聞き流しながら、一瞬だけかすかに気配のあった『対象』の方に向かっていた。『対象』とは、UTAUが秘密裏に配備した艤装攻響兵、「VOCAL-OPERATOR」略して「VCLP」。テトの目的は、この「VCLP」の奪還あるいは『鹵獲の阻止』...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#8
九十九折坂の狐
――――――――――#6
通信が切れる。戦闘を許可する、という事は撃てという意味だ。
右斜め、方角で南西やや南よりの、ゾディアックラインのはす向かいに、車両の陰に転がり込んだテトを見つけた。旅団の戦闘服を着ているのは、誰か警戒していた兵士から奪い取ったのだろう。
KAGAMINEREN――――...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#6
九十九折坂の狐
――――――――――#5
「司令部通信室からC-2。現状を報告せよ」
「C-2は異常なし。送れ」
「了解した。通信終える」
亞北ネルは旅団本部棟――基地司令室と同じ建物――の通信室で、5分毎に通信機を弄っては退屈そうに頬杖を付いていた。鏡音レンが配置についてから、2時間が経過していた。
「...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#5
九十九折坂の狐
―――――――――― #4
整備棟のハンガーで、鏡音レンはLat式ミクのコクピットで出撃前の調整をしていた。下から整備隊長が注意を叫んでいる。
「いいか大佐ー。インターフェイスはちびミクと同じだから操縦は出来るだろうが、エンジンのリミッターはマニュアルでないと切り替えられないから気をつけろ」
...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#4
九十九折坂の狐
雨が鳴り響く 放課後の教室で
君と話してた
楽しそうに喋る 君の横顔が
妙に眩しくて
「僕は絶対 夢を叶えるんだ!」
そう言った 君は 本当 輝いていて
そんな君を見ていると 自分の 胸が 弾む
ずぅーと君を見ていた 落ち込んでいる時も
喜んでいる時も 全部が好きで
未来を考えてる 君の顔は 本当正...未来の恋【亞北ネル】
ネルィ
――――――――――#3
1時間半後。議題は各部隊の配置と状況終了までの防衛シフトになっていた。旅団がほぼ総動員という作戦規模なので、簡易に連絡を取りながら旅団本部でシフト体勢を整えていくという方向でまとまった。
「やはり「VOCALOID」に入り込まれると、つらいな」
亞北ネルが将官達の前で...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#3
九十九折坂の狐
エルメルト攻響旅団基地司令室。普段はだだっ広い室内で初音ミクが嫌々仕事しているだけの、あからさまな建物の無駄遣いとしか思えない光景があるだけの場所である。
ネギを生やしてはネルに怒られ、ネギを収穫してはハクに説教されるという醜態も演じた。
この司令室が今、第7機動攻響旅団始まって以来の、ちゃん...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#2
九十九折坂の狐
――――――――――#1
ちょっと前に、ちょっとした戦争があった。
今では「メディソフィスティア僭主討伐戦争」と呼ばれる、歴史上は変哲の無い、ただの覇権争いである。
前の時代区分では英雄だった文明が、血みどろの革命の結末で暴君として倒される、良くある話だった。
けれども、やはり歴史上良くある...機動攻響兵「VOCALOID」 3章#1
九十九折坂の狐
HATUNEMIKU――――――――――STAR of ROUND.
「おっと。あいつにしてはマシなグレートコードを使ったな」
初音ミクが、衛星軌道上からの増援を牽制するコードを使った。ネルとしては、本当はそれをハクにやってもらって、ミクは後詰としてコードを保留してもらいたかったのだが。
「...機動攻響兵「VOCALOID」 2章#5 /2章fin
九十九折坂の狐
――――――――――
「じゃあ、私も仕事があるから」
「待て。仕事だ。あの「VOCALION」に乗ってたパイロットの人定、付き合って貰うぞ」
どさくさに紛れて立ち去ろうとするハクの襟首を掴む。
「お断りします。第6から通報があって、対応に忙しいんですよ」
「なんだ、第6って氷山の旅団か?あ...機動攻響兵「VOCALOID」 2章#4
九十九折坂の狐
ここに到着して、もう2週間がたとうとしている。
基地では「VOCALOID」用の個室が当てられているが、寝心地は最悪だった。
ロクな夢を見ないのだ。やれ、エルメルトが焦土と化すだの、UTAU最強の「VOCALOID」が侵入しただの、睡眠薬が聞かなくなってうなされるだの、やたら生々しい夢ばかり見...機動攻響兵「VOCALOID」 2章#3
九十九折坂の狐
――――――――――
夜が白む。食いさしのサンドウィッチを齧り、車道の真ん中で目指す街の方角を見ていた。
「蒼音の奴、どういう指示をしたんだ」
重音テトはエルグラスで「VOCALION」を失ってから、敵の捜索を掻い潜って脱出路を探していた。
エルグラスは比較的前線に近く、奇襲としてはそこそこ...機動攻響兵「VOCALOID」 2章#2
九十九折坂の狐
――――――――――#3
エルメルト攻響旅団基地は、元々は普通科陸軍の駐屯基地だった。
音響技術が発展を極めた時、突如として「VOCALOID」は魔術や宗教や自然科学に続く新たな自然法則の体系となり、世界の姿を一変させた。
「第3次インテリジェンステクノロジーレボリューション」、「THE 3r...機動攻響兵「VOCALOID」 1章#1
九十九折坂の狐
――――――――――(#2)
ゲストハウスというのだろうか。打ちっ放しのコンクリートの建物は、小さい窓と厚い壁で細かく区切られていた。こんなのでも戦闘を想定して作られてるようだ。
エスコートの警備兵は士官が来るから待っていろと、ぞんざいにソファーを指差して去っていった。
流石に攻響旅団の兵士ま...機動攻響兵「VOCALOID」 序章#2 /序章fin
九十九折坂の狐
[某所 廊下]
時はすこしさかのぼり、デフォ子たちがヘリコプターで出陣しようと忙しく準備をしていた頃。
マイクを渡し終えたネルは、一人廊下を進んでいた。行く先は…あの部屋。
早く行動にでないといけない。そのためにはやつの協力が絶対だ。あいつなら、きっと解決策を…いや、ヒントくらいはくれるだろう...BATTLELOID「STAGE7.5」
風のファンタジー
ここは鏡音宅前。
ちょうど時間は正午になろうとしていたころ。
二人の少女が家の前で立ち尽くしていた。
「さぁ、今年こそは勇気を出して!」
「で・・・でもやっぱり恥ずかしいよぉ」
家の前で押し問答している二人はどちらも面白い格好をしていた。
「だ、だいたいこの格好ではやっぱり恥ずかしいよ・・・。
な...ボカロ学園 第19話 「ハロウィンのある日」
マキシ。
[某所 モニタールーム]
「耐久値を大幅にオーバー!壁に亀裂あり!」
ルコが叫ぶ。
今、モニタールームはとんでもなく忙しい状況だった。
「デフォ子、修復作業は!」
「やってる!ルコ、耐久値の回復までは?」
「あと3.9!」
「くそ、まだ戦いは続いている…。おい、テイ!お前も修復作業手伝え!」
「...BATTLELOID「STAGE6.5」
風のファンタジー
[某所 モニタールーム]
「…おい、誰か…」
ネルがドアを開けて、モニタールームの中を見ると、六人が忙しく動いていた。
「何か…あったのか?」
ネルの問いにテトが答えた。
「いやさ、例のみんなが戦ってる空間がさ、いろいろ大変なんだ。予想よりマイクの攻撃力が高くて…危険メッセージが出まくってるんだ...BATTLELOID「STAGE3.5」
風のファンタジー
[スタートエリア]
「どうしろっていうのよ…」
ミクは呟いた。…この状況。
いったいどうしてこんなことをしなければならないのだろう。
ため息をつく。…ふと、視界にネルが入った。どうやらネルはゲーム参加者ではないらしかった。
「ネルっ!」
ミクはネルを呼んだが…向けられた視線は冷たいもので、ミ...BATTLELOID「STAGE1 苦悩・戦闘」-(1)
風のファンタジー
#45「メイコ」
もとはと言えば…カイトさんを巻き込んだのは…私のせいなのかもしれないわね…
小さい頃……ネルにねだられて…この指輪をネルにかさなかったら……
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
私がまだ子供だった時の話…‥
私はよくネルの家に遊びに行っていたの
「ねぇね...妖精の毒#45
しるる
「後は…ハーデス博士!ネルさんとハクさんだよね!」
涙を拭ってリンが振り向く。それに応えるように、ネルとハクが椅子から立ち上って、マスターノートを受け取った。
ハーデス・ヴェノム。彼は開発当初では、得意分野の人工知能の開発を担当していたらしい。すなわち彼が、ルカたち『そのもの』を作り上げたとい...【特別編】手紙 ④~ハーデス・ヴェノム~
Turndog~ターンドッグ~
#39「手紙」
【クチハテ】
…それは妖精だけがかかる奇病
そして、それにかかったルカさんの幼馴染みは……
「ルカさんの薬でも…だめだったんですか…」
僕は黙って聞いていて、とても悲しくなった
もし、あの【怪物】が幼馴染みだとしたら……ルカさんは…
「私も…万能じゃないのよ……あなたも医者ならわかる...妖精の毒#39
しるる
『あれ?』
二つの声が重なった昼過ぎのこと。
一つはリリィを探しに、一家総出で物々しく先頭を歩いていたルカ。もう一つは―――ネルを引き連れて歩いてきたリリィ。
「あら、奇遇ねリリィ。ちょうど私たち、あなたを探してたところよ。」
「そいつぁ奇遇だな。あたしもあんたらを探してたとこさ。」
先...蒼紅の卑怯戦士 Ⅸ~決戦!!VSリリィ①カイト、覚醒…!!~
Turndog~ターンドッグ~
「ふああぁ~あ~…ネルぅ~…ど~だぁ?」
のんびりとしたリリィの声が響くそこは、『改造専門店 ネルネル・ネルネ』のカウンター。カウンターにはリリィの愛刀・鬼百合が横たわっており、その前にはネルが座っていた。
起き出した未だ気怠そうなリリィに気付いたネルは、明るく笑った。
「リリィさん!起きる...蒼紅の卑怯戦士 Ⅷ~決戦の朝~
Turndog~ターンドッグ~
碧い焔を撒き散らしながら、空を駆けてゆくロシアン。その背で振り落とされないよう、必死でしがみつくミクとルカ。
眼下は真っ暗。空の星と月だけが煌々と輝くその深淵なる空間に、思わずため息をつくミク。
「不謹慎かもしれないけど…綺麗だね…。」
『人のいない地域はこんなものさ。人が現れたから、夜の星...蒼紅の卑怯戦士 Ⅶ~カイトの優しさとメイコの想い~
Turndog~ターンドッグ~
ボカロマンション五階の一角、ボーカロイド共有部屋。
そこでは、うなされるメイコと、気絶して目を覚まさないミク、リン、レンを前にして、グミが途方に暮れていた。
ふと、グミはそばのテーブルに目をやる。そこには、決闘が始まるときにリリィに投げ渡された『マスターノート』が置いてあった。
(…ルカちゃ...蒼紅の卑怯戦士 Ⅵ~カイト暴走の真相~
Turndog~ターンドッグ~
荒々しいエンジン音を撒き散らしながら、駆けるネルフォンバイク。
ビルの間をすり抜け、大通りを横切り、超高速で走って行ったその先には―――――
『グオオオオオオオオオオッ!!!』
―――――荒々しい咆哮を上げる魔獣と、金色の髪を振り乱しながら大鉾を振り回す娘がいた。
その場で急ブレーキをかけ...蒼紅の卑怯戦士 Ⅴ~救世主ロシアン、参上!!~
Turndog~ターンドッグ~
『グオオオオォォォオオォォオオォォォオオォォオォオオォオン!!!』
吠え狂うカイト。背中では、黒い翼からどす黒いオーラが放たれていた。
突如、呆気にとられているリリィにグン!とその赤黒い眼光を向けたカイトは、
『グルオオオオッ!!!』
一声叫んで飛び掛かった。
「わ!?」
咄嗟に鬼百合...蒼紅の卑怯戦士 Ⅳ~ネルの本気~
Turndog~ターンドッグ~