タグ「GUMI」のついた投稿作品一覧(33)
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何ごとも変化していくのは仕方のないことだと思う。
私が住む町は都会とは遠くかけ離れた小さな町だが、気づけば変わっているものが多くある。
例えば、小さい頃よく行っていた、お世辞にも品揃えがいいとは言えない本屋さんや、大好きなおばあちゃんがいた駄菓子屋さん。
一面に広がっていた畑や田んぼも今ではいくつも...木の下で
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「カイトさん」
俺は、現世に戻りカイトに会いにいった。
「グミヤか、戻ってきたのか?」
「もう、こんなことやめてください。 どうせメイコさんのためなんでしょう?」
カイトは顔を歪め、俺を睨みつけた。
「お前に何が分かる?お前に……」
今にも襲い掛かってきそうなカイトを、ある声がピタリと止めた。
「カ...Bloody Girl 17 【完】
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俺の時は、姉が死んでから止まったままだった。
姉のいろはが暴走した仲間を止める最中に、犠牲になってしまったあの日から。
それからの俺は、まるで中身が全て空っぽになってしまった、ただの殻でしかなかった。
自分自身が消えてしまえばいいのに、と何度も思った。
そしてある日、それを見かねたルカ姫様が俺をグミ...Bloody Girl 16
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「あの、お話って……?」
「……、あなたにやってもらいことがあるの。」
そう言うミクさんの表情はいつもの余裕そうなものとは違う、どこか深刻そうな表情だった。
思わず私も身構える。
一体、何を言われるのだろうか。
「まず私のことを話すわ。 私、もともとこの城の研究者なの」
やっとミクさんが白衣を着てい...Bloody Girl 15
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「ぐみ、落ち着いた?」
「うっ、うん...」
涙が止まったとたん、なんだか恥ずかしくなった。
そして泣いた後の疲労感が私を襲う。
「ぐみ、体は大丈夫?」
「えっ、うん?」
「そっか、よかった...」
屈託のない笑顔に私の胸が強く締め付けられた。
グミヤのほうが酷いケガを負っているのに、私の心配ばかり...Bloody Girl 14
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誰にでも1回は、あっ、今日なんか出来る気がする、と思うような日があると思う。
まさに今の私はそれだった。
手に力を込め、強い眼差しで見た先には、大きいわりに古臭い‘‘神威研究所’’という建物。
ここは学校の裏に建っていて、いつも気になっていた。
でも近寄ることはできても、中に入ることは未だできでいな...記憶
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メイコさんの部屋を出て、私はもっと広い部屋へつれていかれた。
どうやらお母さんの部屋らしい。
綺麗な花や、よくわからない絵画が飾ってある。
「座って。」
花の模様の高級そうなソファーに座った。
フカフカのソファーに一瞬心が弾んだけど、すぐ気持ちは切り替わってお母さんをジッと見つめた。
できることなら...Bloody Girl 13
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星音高校南校舎の1階にある小さな売店。
お菓子が豊富に置いてあり、生徒には人気がある。
「はい、お釣りね。」
「ありがとう。」
少女、グミは売店のおばさんにニコッと微笑んでレジ袋を受け取った。
小さくスキップをしながら長い廊下を渡る。
フンフン、という可愛い鼻歌と、レジ袋のシャカシャカという音。
レ...レモンの香り
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「は~・・・。」
「おいグミヤ、どうしたんだよ?
ため息なんてついちゃってさ。」
レンはどこか面白げに尋ねた。
それを察しながらもイヤイヤ答える。
「俺は今、失恋中なんだよ。」
「なにそれ、誰にだよ?」
「んっ。」
指をさした先には、陸上部員にタオルを配っているグミ。
ほほ~う、とニヤつくレン。...勘違いのその先は、
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「はいっ、OK!!」
その合図で私はヘッドホンを外す。
何年も歌ってるけど、やっぱり疲れる。
少し背伸びしながら、スタッフさんにお辞儀して部屋を出る。
「あーあー・・・。」
その日は、少し喉が痛かった。
「お疲れ、グミ。」
「あっ、グミヤ。」
差し出されたタオルを受け取って、汗を拭く。
グミヤの匂い...ある日のお話
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「雲・・・お前が羨ましいよ。」
ボソッと少年はエメラルド色の髪の毛を揺らして呟く。
1歩ずつ1歩ずつ川の中の水に足を浸していく少年。
少年の脳内は世界への失望、未来への絶望、死んだ後の行く末だ。
そんな事も知らずに雲は少年を上から見下げる。
少年は、大事だったモノを全て奪われた。
想いを寄せていた彼...パーツ ~別ver~
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「雲・・・綺麗だなぁ~。」
空に浮かぶ雲を見て、川沿いに立つ少女は呟く。
綺麗なエメラルド色の髪の毛をなびかせて。
フワフワと自由に何も気にせず流れていく雲。
現実とは全く別の世界。
何ものにも縛られず、自分の思うように過ごせる。
窮屈な世界と広く自由な世界。
近くて遠い世界。
手を伸ばしたら届きそ...パーツ
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グミヤ、あの時何を叫んだの?
なんでもっと早く気づかなかったんだろう。
私は・・・死んだのかな?
「んんっ・・・。」
華やかなシャンデリアの光が眩しくて、私の目を刺激する。
ここは一体・・・?夢?
重い体を起こして周りを見ると、綺麗な花やたくさんの本。
おとぎ話の世界みたい。
「そうだっ、私・・・刺...Bloody Girl 12
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とある日、1人で読書をしている少年がいた。
名はグミヤ、頭も良く、運動も出来る、そしてルックスもそこそこイイ。
けどこの少年、読書をしている言っても、頭の中では何を考えているのやら。
まぁ、何を考えていてもその人の自由なんだがね。
「は~、グミとイチャイチャ・・・したいなぁ。」
グミとは彼の彼女の名...イニシャルGは見た!
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「あ~ぁ、なんでバレちゃったかな~。」
悔しそうに頭を掻くカイト先輩を私はただ呆然と見つめていた。
だって、もっと否定するかと思ったから。
こんなにあっさり認めるなんて、予想もしてなかった。
「なぁ、なんで分かったんだ?」
それは私も気になる質問。
「・・・、ヴァンパイアは常に体から特別な波動が出て...Bloody Girl 11
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「蝉、うるさいっ!!」
「まぁまぁ、グミさん。落ち着きなって。」
この暑さは一体なんなのだ?
まったく・・・太陽働きすぎだよ。
私をそんなに溶かしたいのかっ????
「だいたい、音楽室にエアコンが設置されてない時点でおかしいよ!」
「仕方ないって、うちの学校ボンビーだからさ。」
「金貯めろよぉぉぉぉ...汗だくの王子様
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-ヤバイ・・・もうダメ/////////////
只今、ベッドの上で悶え中・・・・、いや・・さっきのキスが頭から離れないだけのことなんだけど。
いやだって、私にとっては‘‘初’’の体験だったんだから。
いわばファーストキスってやつですよ。
「あぁ~、もうグミヤの顔見れないーー!!」
枕に顔を埋めて、...Bloody Girl 10
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誰か助けてーーっ!!
このっ・・・この重苦しい空気・・・私には耐えれないっ!!
グミヤはさっきから無言でただ私の手を掴んで歩いている。
掴まれている手がドキドキし過ぎて熱いのと、グミヤの力が少し強くて痛む。
廊下の窓から吹く風が冷たくて、グミヤの綺麗な髪を揺らす。
私は見とれている自分を放って、この...Bloody Girl 9
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翌日、グミヤの姿はどこにもなかった。
学校へ行ってもグミヤの姿はなくて・・・ちょっと不安・・・。
授業後、わたしは図書室へ直行した。
少しでもヴァンパイアについて知りたい!という衝動にかられた。
「・・・ないっ!!」
そう、現実は上手くいかないもので図書室にヴァンパイアの本が一冊もなかった。
まぁ、...Bloody Girl 8
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「ただいま~」
「あらっ、おかえり。・・・グミヤくんは??」
「ん~?なんか、もうちょっといるって。」
「そう・・・そうね・・今日も月が綺麗に出るって言ってたわね・・。」
「お母さん??」
「あぁ・・・なんでもないわ。」
お母さんは、まるで笑ってごまかしているようだった・・・。
-・・・月?
わたし...Bloody Girl 7
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-今日は土曜日!休みだーー!!
わたしのテンションは最高に上がっていた。
わたしが部屋を出るとグミヤもちょうど部屋から出てきた。
グミヤは海外出張のお父さんの部屋で過ごしている。
「あっ、おはよう。」
「ぐみ、おはよう。」
グミヤは、どこかへ出かける雰囲気で薄いパーカーのようなモノを着ていた。
「ど...Bloody Girl 6
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あれからグミヤは何でもないような顔で戻ってきた。
「えっ・・・学校に?」
「誰かはまだ分からないけど。」
--一体・・・誰なんだろう?
するといきなり後ろから誰かが抱き付いてきた。
「うわっ!!」
「ぐみ~♪先に帰っちゃうなんてぇ~」
「ごめんごめん・・・。」
ビックリした。またさっきみたいに何か起...Bloody Girl 5
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いいよね~
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「なぁ、グミヤってドコから来たんだよ??」
「遠いところから。」
「どこだよぉ~!」
-・・・何、アレ?わたしが寝てる間に何があったの??
目を大きくさせながら、クラスに馴染んでるグミヤを見ていた。
グミヤは、すっごく楽しそうだ。
「グミヤくん、カッコいいよね~♪」
「りっリン!?」
「いや~、ぐみ...Bloody Girl 4
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ダルい、気持ち悪い、頭痛い、吐き気がする。
「お母さん・・・おはよ・・・・」
「ぐっぐみ!?どうしたのよ?顔色、悪いわよ?」
「べっ別に・・・・大丈夫・・・アハハ」
あれからわたしは、ずっとグミヤから説明を聞いていた。そのせいで眠れず今の状態に至る。
昨日の話をまとめると、グミヤの主『ルカ姫』が治め...Bloody Girl 3
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「美味しい・・・。」
「あらっ、そう~?良かったわ~♪」
「お母さん(怒)邪魔っ!!」
わたしはお母さんを押して男の前に座った。すると男とまた目が合った。
「ねぇ、名前は?」
「名前・・・名前はグミヤ。」
「グミヤ・・・?」
「あらっ、イイ名前ね~♪」
「もうっ、お母さん!!」
「はいはい・・・・」...Bloody Girl 2
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「あぁ~、呼吸が上手く出来ないよーー!!」
わたし、癒音ぐみは只今、鼻血を止めるためのティッシュを鼻の穴に差し込みながら帰り道を歩いております。
どれだけ風が吹いたとしても塞がっている鼻の穴にとっては無意味としか言いようがない・・・。
「もう・・・止まったよね?」
わたしは鼻の穴から恐る恐るティッシ...Bloody Girl 1
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桜が散り始めた。
私は、そんな桜を悲しそうに見つめた。
桜が散っていくと、なぜか寂しくなる。
私は、いつものように桜を見つめていると上から視線を感じた。
「んっ?」
私は上を見ると、窓から緑の髪の毛をした男の子が私を見ていた。私はドキッっとしながら尋ねた。
「何?」
「・・・別に。お前、何してんの?...桜心
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君には、愛する人がいますか?
僕には、います。
彼女は、いつも僕に笑顔を与えてくれます。
彼女は、いつも緑の髪を揺らして首を傾げます。
僕はドキッっとします。
彼女の可愛い顔を見るたびに何かが少しづつ壊れていきます。
彼女は、眼鏡をかけながら椅子に座り本を読みます。
僕は横からそんな彼女を見つめてい...制御
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「君は、だぁれ?」
緑の髪をした少女は、花に尋ねた。しかし、花は何も言わない。
「君は、だぁれ?」
緑の髪をした少女は、鳥に尋ねた。しかし、鳥は何も言わない。
「君は、だぁれ?」
緑の髪をした少女は、石に尋ねた。しかし、石は何も言わない。
「君は・・・・」
緑の髪をした少女の前には、何もなかった。彼...君は、だぁれ?
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