翔破さん

鏡音が好きです。双子でも鏡でも他人でも。

犯罪じゃないよ? 6 > ブクマでつながった作品

犯罪じゃないよ? 6

・KAITOさん視点です。
・勝手に最終決戦の決着がつきました。








空気、って読むものなの!?えっ、どうやって!?文字なんて見えないのに!







<6.とりあえず生存>






「かいとおにいさんだぁー!」

あ、気付かれた。
さすがに飛び付いて来た子を避けることはしない。そりゃミクの前で飛び付かれて浮気だと思われたらどうしよう!?とは思うけど、僕も大人だし、ちっちゃい子が怪我でもしたら困るしね。

実はこういうことは良くある。
なんでだろう、ばれやすいのかなあ・・・マフラーで分かりやすいんだってミクには言われてたけど、そんなことないと思うし・・・

とりあえず落ち着いてもらわなくちゃなあ、と、そのふわふわした金髪を軽く撫でる。

「あはは、ばれちゃった?」
「え、えと、リン、かいとおにいさんのふぁんです!」
「そっか、嬉しいなぁ」

ぎりぃっ。
どこかで何かを思いっきり擦れ合わせたような音がした。
なんだろう、と顔を上げた瞬間、レン?君の睨み殺しそうな目にぶつかった。


えっ!?何!?


慌てて後ろの二人を振り返ると、めーちゃんもミクも何故か諦めたような表情をしている。
え、めーちゃんなんでハンカチなんて出してるの?ミクなんでおててのシワとシワを合わせてるの?
なんだろう、なんかよくわからないけど本能が危険を告げている。

「かいとおにいさん?どうしたの?」
「カイトお兄さぁーん」

リンちゃんの声にレン君の声が重なる。
もう一度顔を戻してみると、レン君はとても良い笑顔だった。
良い笑顔・・・・なんだけど・・・・なんだけど、どうして目だけ怖いのかな・・・?

「ちょーっとお話があるんですけど、いいですかぁ?」
「う?いいよ?」
「そうですか!じゃちょっと俺の家に来てくれます?」

うーん、レン君の家?ちょうど今出て来たばっかりだけどまあいいか。なんか目が怖いのも取れたし、寧ろさわやかな感じがするし。なのになんか怖いなんて気のせいだよね、きっと。
とりあえずミクに近付かないなら敵ではない。(単純)

「うん、わかった」

(カイト・・・あんたのことは忘れないわ・・・変態だったって)
(お墓は一等地に立ててあげるからね、大丈夫だよ・・・)

「あれ?ミク、めーちゃんどうしたの?」
「うっ、ううん!何でもないよ!」
「そ、そうよ!さっさと逝ってきなさい!」

(メイコさん、漢字変換が!)
(気付きゃしないわよ、平気平気)

「むー・・・?まあいいか。じゃあレン君」
「はい」

満面の笑顔でドアを開くレン君。でも話ってなんだろうなぁ?ミクがクラスでどのくらい人気者か、とか?そんなの言われなくても分かってるのに。
もやもやとそんな事を考えていると、背後の会話がなんとなく耳に入って来た。

「えー、かいとおにいさんいっちゃうの?」
「レンくんも大事な用事があるんだよ!・・・きっと」
「むぅー」
「すぐ終わるからね・・・いろいろ」
「せっかくおにいさんとおはなしできるとおもったのに・・・レンおにいちゃんのばかぁ」





ぴし。





その瞬間、何故かレン君の家の窓に目の前でひびが入った。
老朽化してたのかな?危ないなあ。

「カイトさん」

レン君の静かな声に有無を言わさない何かを感じて、急いで玄関に入っ・・・・




・・・・た瞬間。








ばたん、がちゃ。




ばんっ!










え、え、え―――――――――!?







ドアと鍵が凄い早さで閉められて、何故か胸倉を掴まれた。

く、くるし・・・!

視線を下げると、非常に怖い笑顔のレン君がいた。
え、待って、その笑顔、とってもアブナい気がするんだけど!





「おいテメェあんまり調子こいてんじゃねえぞ・・・?」




え―――っ!?
何レンくんそのドスの効いた声!
っていうかえええ、調子・・・調子・・・!?





「俺の嫁に手ェ出すとは良い度胸してんじゃねぇか」
「嫁!?レン君って既婚者!?」
「心の中では既婚者です!結婚可能年齢じゃないから」




ああ16歳だもんね・・・いやその前に、


「あのさ、苦しぐふぅ」
「もっと苦しめ泥棒猫☆」
「ひ、昼ドラ以外で初めて聞いた・・・」
「よかったですねー」
「し・・・ぬ・・・」
「一度くらいあの世を見学に行くのも悪くないと思いますよ?」
「それ・・・見学にいったら・・・帰れな・・・・・」
「一方通行ですからまあ生まれ変われば良いと思いマス」

段々視界が白く染まっていく。
電灯が目に当たってるのかな?でも苦しいのが無くなって来たからいいか。



ってあれ、お花畑だ!
とっても綺麗だなあ、ミクにも見せてあげたいな~。
それで「うわぁ、綺麗!お兄ちゃんありがとう、大好き!」なーんて・・・えへへ、そんなこと言わなくてもお兄ちゃんにはちゃんと分かってるから大丈夫!

うん、きっとミクには花冠が似合うよね?お兄ちゃんが沢山つくってあげ

「死ぬんじゃないわよバカイト!!」
「お兄ちゃんしっかりしてー!!」

あれ。

気がついたら僕はめーちゃんに凄い勢いで揺さぶられていた。
い、いやめーちゃん酔う、酔う!

「め、めーちゃ、ぐるじい」
「生き返った!?何と言う生命力!」
「お兄ちゃん、八割位見捨てちゃっててごめんね!よく考えたら大切なお兄ちゃんだった!」

大切なお兄ちゃん・・・!?うわぁ、凄く嬉しい響きだなあ。最近のミクはツンデレなのかあんまりそういうこと言ってくれなくなってたし。もっと言ってもっと言って、ワンモアプリーズ!


至福に浸る僕に、小さな影が抱きつく。リンちゃんだ。
なぜか泣きそうな顔で僕の顔を見上げている。

「かいとおにいさん、これレンおにいちゃんがやったの!?」
「え」
「ち、違うわよリンちゃん!レンはそんなことする人じゃない・・・でしょ・・・?まあうん、普通は」

なんでめーちゃんそんな必死なの?でもって何で語尾に自信がないの?
気になってこっそり聞いてみると(ミクの前では良いところ見せたいからね!)、「あんたの死亡フラグを回避してあげてんのよ」と不思議なことを言われた。
死亡フラグ?今立ってたっけ?
とにかくリンちゃんは今のめーちゃんの言葉に納得したらしい。曇っていた顔を輝かせて大きく頷いた。

「・・・そうだよね、レンおにいちゃんじゃないよね!だいじょうぶ?かいとおにいさん」

気遣ってくれているようで、リンちゃんが僕の頭を撫でる。
優しいなあ。小さい子の純真な所って癒されるから好き。まあミクなら全てが好きだけど!だってミクは天使だから!

うん、でも小さい子を心配させておくのも良くないよね。
大丈夫だよ、と言おうと口を開いた瞬間、後ろから切羽詰まったような叫びが響いた。

「リンた・・・リンちゃん!」

レン君?
振り返ろうとした瞬間、凄い勢いでレン君が動き、がっしとリンちゃんの肩を掴んだ。

ものすごく真剣な顔。



「リンちゃんは俺とカイトお兄さん、どっちのおよめさんになりたい?」











ごくり。
何故かレン君もミクもめーちゃんも一斉に息を飲む。
なんでみんなそんなに緊張してるのかな・・・でも僕もなんかどきどきする、こんなのミクに彼氏が出来た疑惑が持ち上がってそれの真偽を確かめた時以来だ・・・なんだろう、この生死の境目のような感じ。








うーん、とリンちゃんは少し首を傾げた。考えているらしい。


しばらく誰ひとり動かない、静かな時間が過ぎた。


不意にリンちゃんが傾げていた首を戻し、にっこりと笑う。結論が出たらしい。











「リン、レンおにいちゃんがいい!」





「―――――――――――――――ッ!!!」











声にならない声をあげてリンちゃんに抱きつくレン君。
うんうん、仲良いことは良いことだなあ。





でも、これで助かった・・・・・

・・・あれ、なんで僕そんな風に思うんだろう?

カイトお兄さん、もうちょっと空気読んでください。かなり書きにくかったんですけど!(クレーム)
ミクちゃんの台詞もめーちゃんの台詞も良く読むと酷いのは仕様です。

それにしてもレン君が幸せそうで良かったですね!
あ、そうだレン君のお祝いに必要な準備がまだでしたね!
ルカちゃーん、手錠持ってきてー?あとパトカー一台、早めによろしく!

投稿日時 : 2009/12/03 21:22    投稿者 :翔破

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